配信

No.162 シッピング・ニュース

作品名

「シッピング・ニュース」’01年度作品

監督

ラッセ・ハルストレム

出演

  • ケヴィン・スペイシー
  • ジュリアン・ムーア

あらすじ

 クオイル(ケヴィン・スペイシー)は厳格な父親にしつけられた。それが
トラウマになって結婚生活にも失敗し、娘と父親の故郷であるニューファン
ドランド島へやってきた。
 新聞社で働いていた経歴を持つクオイルは、地元の新聞社で記者として働
くことになった。もっとも元の仕事はインク係で、記事を書いたことはなか
った。早速、クオイルが担当することになったのは、交通事故と港湾関係の
ニュース、いわゆるシッピング・ニュースだった。見出しすら、うまく書け
ない彼に同僚たちは、温かく彼を励ました。
 取材を続けるうちに、一人の女性がクオイルの目を惹いた。彼女の名はウ
ェイヴィ(ジュリアン・ムーア)といい、障害を持つ男の子がおり、保育所
をしながら暮らしていた。お互いに子を持つことから急速に親しくなってい
った。村人の話では、ウェイヴィは未亡人ということだった。

お勧めポイント

 ほのぼのとした小さな村を舞台に繰り広げられるヒューマンドラマです。
主人公のクオイルは厳格な父親に育てられた為、とっても傷つきやすく、周
りの人とのコミュニケーションもうまくいきません。そんな彼が父親の死を
きっかけに、故郷に移り住むようになります。クオイルという名を聞くと地
元では知らない人はいないほどでした。それはクオイル一族には封印された
ルーツがあったからです。そのルーツが徐々に明らかになっていき、ウェイ
ヴィとの関係も深まるうちに、彼は忘れていた自尊心を思い出していくので
す。
 監督のラッセ・ハルストレムは「ショコラ」、「サイダーハウス・ルール」
を手掛けたと言えば、この作品もどんな雰囲気かが判る事でしょう。でも私
が真っ先に浮かんだのは「ウェールズの山」でした。いずれの作品にも通じ
るのは、温かさ、人の優しさです。何かに傷ついて立ち直れないでいる人に
勇気を与えてくれる作品です。
 さて、娘のバニーですが、実は三つ子の姉妹を使っています。その三人を
ラッセ・ハルストレム監督は雰囲気によって使い分けたそうです。あなたに
は見分けがつくでしょうか?共演者のお話では、見分けがつかないと言われ
ていました。監督自身もフィルムで見ると判らないそうです(笑)。

ポイント

笑える度 :★★★
ファイト度:☆☆☆☆
ほのぼの度:★★★★★
スッキリ度:☆☆☆
感動度  :★★★★