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No.106 虹をつかむ男

作品名

「虹をつかむ男」’96年度作品

監督

山田 洋次

出演

  • 西田 敏行
  • 田中 裕子
  • 吉岡 秀隆

あらすじ

 就職に失敗した挙句、父親とけんかして家を飛び出した亮(吉岡秀隆)は、
一人四国へと当ての無い旅に出掛けた。立ち止まった古い映画館オデオン座
で声を掛けられた亮は、その時からオデオン座の社員として働くことになっ
た。オデオン座の社長は、通称活ちゃん(西田敏行)と呼ばれる映画に全愛
情を注ぎ込んだ男であった。その活ちゃんが密かに恋しているのが八重子
(田中裕子)。八重子はご主人に先立たれ、実家のあるこの町へと戻ってき
ていたのである。
 活ちゃんは映画を通じて、人々に笑いと感動をもたらすのを生きがいにし
ていた。一台しかない映写機はオデオン座での上映以外にも学校、公民館、
村祭りと場所を問わず、大活躍であった。先代の時からオデオン座の映写技
師を務める無口な常さん(田中邦衛)もオデオン座の頼れる職人であった。
 そんなある日、八重子が結婚すると言い出した。

お勧めポイント

 この作品は全ての映画ファンに捧げます。この映画の中では「ニューシネ
マパラダイス」のように映画にまつわるたくさんのエピソードが紹介されて
います。例えば、規則だからと9時になったら上映会を中止しろと断言して
いた役人が、涙しながらに時の過ぎ行くのも忘れ、上映に見入っているシー
ンや、八重子を送っていった活ちゃんが喜びのあまり、「雨に唄えば」ばり
のダンスを雨の中で見せてくれたりもします。また、活ちゃんが「若者たち」
の映画に出てくる役者のものまねをしながら映画のセリフを話しますが、こ
の役者は隣でトラックを運転している常さん演じる田中邦衛さんだったり
します。
 この物語の中でもたくさんの名作が上映されます。どの作品も懐かしさを
もって見ることができます。そしてそれ以上に、活ちゃんの話すストーリの
方が実際の映画より楽しかったりします。私も浜村淳さんの名画案内に騙さ
れてたくさんの映画を見ました。中には実作品よりも浜村淳さんの話すスト
ーリの方が面白かったのを覚えています。
 最後に登場する特別ゲストも懐かしさをもって見ることができます。

ポイント

笑える度 :★★★★
ファイト度:☆☆☆☆
ほのぼの度:★★★★★
スッキリ度:☆☆☆
感動度  :★★★★