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No.676 銀座の恋の物語

作品名

「銀座の恋の物語」 ‘62年度作品

監督

蔵原 惟繕

出演

  • 石原 裕次郎
  • 浅丘 ルリ子
  • ジェリー藤尾

あらすじ

 銀座に住む画家・伴次郎(石原裕次郎)は、貧しいながらも恋人・久子(浅丘ルリ子)と暮らしていた。伴次郎が描いた久子の肖像画は、伴次郎の宝物だった。
 
 同じく売れない作曲家・宮本(ジェリー藤尾)は哀愁漂うジャズの曲を作っていた。伴次郎と久子はその曲に歌詞をつけて口ずさむのが日常になっていた。
 
 伴次郎は久子との結婚を決意した。久子もそれを受け入れて甘い新婚生活が始まるかに見えた。
 
 ところが幸せの絶頂にいた二人に悪魔が囁きかけた。久子は突然行方不明になってしまった。
 
 必死に探す伴次郎たちは久子に似た女性を発見したが、その女性は伴次郎を全く覚えていなかった。

お勧めポイント

 石原裕次郎さん、浅丘ルリ子さん主演のヒューマンドラマです。
 
 『心の底まで、しびれるような…』で始まる”銀座の恋の物語”はスナックなどでデュエットを聴かれた人、あるいは唄ったことがある人が多いと思います。聞けば知っている人が大多数かと思います。
 
 この映画の主題歌から考えて、さぞ素敵なラブ・ストーリーかと思っていました。でも本作は違いました。世の中はそんなに甘いものではない、と教えてくれるような物語です。
 
 この歌の元になっているのはジャズなんだというのも初耳でした。”遠くへ行きたい”という曲で有名なジェリー藤尾さんが作曲家という役柄で作ったジャズ曲に主人公たちが歌詞を付けたという流れです。ジェリー藤尾さんのお顔も懐かしい限りです。
 
 さて愛し合った恋人たちが離れ離れになって、しかも恋人のことをまるで覚えていない状況に陥ったら、あなたならどうするでしょうか?
 
 こんな展開の物語とは思っていませんでしたから、その分興味深く、この先どうなるのだろうかと見守ってしまいました。予想よりも面白い展開でした。
 
 ”男はつらいよ”シリーズなどで浅丘ルリ子さんはよく観ましたが、本作の頃はちょっと印象が違いました。声質もだいぶ違って、全体に初々しく感じました。
 
 歌手の江利チエミさんが変わった役柄で登場するのもお見逃しなく。しっかり、歌うシーンも盛り込まれています。
 
 この週末は昭和の代表作である本作をゆっくりとご鑑賞ください。

ポイント

笑える度   ★★★
ファイト度  ☆☆☆☆
ほのぼの度  ★★★
スッキリ度  ☆☆☆
感動度    ★★★★