作品名
「娘よ」 ‘14年度作品
監督
アフィア・ナサニエル
出演
- サミア・ムムターズ、サーレハ・アーレフ、モヒブ・ミルザ
あらすじ
パキスタン北部のカラコルム山脈の麓でアッララキ(サミア・ムムターズ)は、10歳になる娘ザイナブ(サーレハ・アーレフ)と暮らしていた。
カラコルム山脈にはたくさんの部族が住んでいたが、部族間の争いは絶えず、毎日誰かが犠牲になっていた。そこで対立する部族長ともう一つの部族の娘が、結婚することで抗争を終結することで話はまとまった。
その娘に選ばれたのが10歳になるザイナブだった。それを知った母アッララキは、歳の離れた男と結婚する娘の将来を憂い、逃げることにした。
村はずれで偶然遭遇したトラックに二人は忍び込んだ。運転手のソハイル(モヒブ・ミルザ)に発見されたが、必死に助けを懇願するアッララキに、心優しいソハイルは拒絶出来なかった。
追っ手はすぐにやってきた。どちらの部族も面子を潰されたのだから必死である。だが、ソハイルは巧みに追っ手から逃れて、逃避行は続いた。
お勧めポイント
パキスタンの女性監督アフィア・ナサニエルさんの長編デビュー作品です。
娘ザイナブ役のサーレハ・アーレフさんは本当に愛くるしい少女です。子供がどうやって生まれてくるのかも知らない無垢の少女の行く末を憂うのは、ご覧になられる人たちも同じ気持ちだと思います。
昨今は世界中の映画が日本で観れるようになってきました。各国の文化や歴史を知らないと作品の背景が理解できない場合もありますが、本作はそれほど気にすることなく作品を楽しむことができます。
旅の途中で母アッララキの生い立ちも知ることができます。それはそのまま娘ザイナブにもつながる境遇だったからこそ、娘には同じ悲しみを味わさせたくなかったのです。また、「アッララキ」という名前が伝える意味も分かります。
ラストシーンは、ちょっと涙が出ますね。
本作は残念ながら、まだDVD化が進んでいません。でも雨林などのネットなら鑑賞することが出来ます。これも時代の流れでしょうか?手軽に家庭で24時間楽しめるのは嬉しいのですが、本屋と同じくレンタルの店内を彷徨って、偶然巡り会える作品との出会いも私には楽しみの一つです。
ポイント
笑える度 ★★★
ファイト度 ☆☆☆
ほのぼの度 ★★
スッキリ度 ☆☆
感動度 ★★★


