作品名
「人生模様」 ‘52年度作品
監督
ヘンリー・コスタ 他
出演
- アン・バクスター、ジーン・クレイン
あらすじ
第1話 「警官と讃美歌」
第2話 「クラリオン・コール新聞」
第3話 「最後の一葉」
ジョアンナ(アン・バクスター)は肺炎で倒れた。医者はまだ21歳の若さだから大丈夫だろうと言う。だがジョアンナの病状は悪化した。それは失恋の哀しみに生きる気力を無くしてしまったのが大きな要因だった。
ジョアンナの部屋からはツタの樹が見える。冬の木枯らしにさらされて、いくつかの葉は飛ばされていた。ジョアンナはその葉が自分と同じ21枚から14枚まで減ってしまったのを見ていた。あの葉がすべて飛ばされたら、自分も死ぬだろうと言った。
姉はあまりの悲しさに、一つ上の階に住む画家のバーマンに、そのことを嘆いた。バーマンは画家と名乗っているが、彼の絵は3ドルほどの価値しかないと酷評されていた。
とうとう医者から今夜が峠だと宣告された。カーテン越しのツタの葉は、残り1枚になっていた。酒を飲んで陽気に帰ってきたバーマンにも悪態をついてしまった。
そして夜が明けた。ジョアンナは姉に、カーテンを開けてツタを見たいと頼んだ。
第4話 「赤酋長の身代金」
第5話 「賢者の贈り物」
クリスマスイブ。若い夫婦が互いの贈物を何にするか思案していた。夫の収入は少なく家計のやりくりも大変な中、お互いが一番喜ぶだろうものをあげたいと考えていた。
妻(ジーン・クレイン)は、夫が先祖から代々受け継いだ懐中時計に似合うバンドをプレゼントしたいと考えたが、へそくりを寄せ集めても足りない。
お勧めポイント
O・ヘンリーの短編小説を5篇集めたオムニバス作品です。
第3話の「最後の一葉」は、国語の教科書に取り上げられていたことがある作品ですから、覚えておられる方も多いと思います。
文書で読むのも感動しますが、映像だと最後の一葉を見たときに涙が出ました。これこそ映像が成せる魔術でしょう。
昔の作品ですから、アン・バクスターさんの演技が見所でもあります。このアン・バクスターさんと姉役のジーン・ピータースさんが良く似ていて、どちらがアン・バクスターさんだろうか?とも思いました。それほど姉の演技も素晴らしかったということです。最後のセリフも涙が出ます。
第5話の「賢者の贈り物」は、数十年前にTVのCMでも使われていたことがありましたから、これも記憶にある方が多いと思います。
こちらも変わり果てた妻の姿に、どんなに夫を愛しているかを知り、涙が出ます。ネタバレになってしまいますので、多くを語れませんが、こちらもジーン・クレインさんの演技に涙しました。
寒い冬にはぴったりの心温まる物語の数々です。
ポイント
笑える度 ★★★
ファイト度 ☆☆☆☆
ほのぼの度 ★★★★★
スッキリ度 ☆☆☆
感動度 ★★★★


