配信

No.703 好きでも嫌いなあまのじゃく

作品名

「好きでも嫌いなあまのじゃく」 ‘24年度作品

監督

柴山 智隆

出演

  • (声)小野 賢章
  • (声)富田 美憂

あらすじ

 高校生の八ツ瀬柊(小野賢章)は、バスで財布を探しているツムギ(富田美憂)と出会った。柊(ヒイラギ)はツムギと面識はなかったが、なぜかツムギのことを懐かしく感じた。
 
 これが縁でツムギは柊の家に泊まることになった。柊の両親は、柊が初めて女の子を連れてきたものだから、柊の彼女だとばかり思っていた。
 
 ツムギは鬼の子供で、行方不明になった母親を探しに日枝神社へ行くところだった。柊は人の心を感じることができ、人から頼まれると断れない性格だ。自分勝手なツムギの日枝神社への同行も断ることが出来ず、親にも内緒でヒッチハイクの旅に出てしまった。
 
 行く先々でツムギは問題を起こす、それを何かとカバーする柊。正反対の性格だったが、ツムギも柊もお互いが欠けているものに、気づき始めた。
 

お勧めポイント

 青春ロードムービー・アニメ作品です。
 この物語には課題を抱えた人が多く登場します。自分たちで課題を解決する処か、課題とさえ、気づいていない人が多いです。柊は触れ合った人たちの苦しみを自分の事のように感じて何とかならないかと苦悩します。同じようにツムギも気づいた処を口にしますが、ストレートな言い方から反発されることが多いです。
 
 人間と鬼というお互いを受け入れないような人たちの交流ですが、どちらも本質は同じなので、人間たちは気づいてなくても鬼たちはうまく共存生活をしています。
 
 「言葉にしなければ、分かり合えないこともある」兄弟だから、親子だから、何も言わなくても分かるだろうと思っていても、やはり言わないといけない時もあります。
 
 柊とツムギは性格的には正反対のように思えますが、似たところも多く、突如二人で同じ言葉を叫んだりします。
 
 皆さんは「ツインレイ」という言葉をご存知でしょうか?昔から言われる「運命の人」のことです。柊とツムギはツインレイの関係です。それが確信できるのがラストシーンです。それぞれが自分の課題を克服して成長を遂げ、でも人間と鬼だから、それぞれの住む場所へ帰っていきます。これで終わりかと思ったら、ツインレイなら最後はこうでなければ、というエンディングがやっぱり用意されてました。
 
 作品は夏だというのに雪が降るという不思議な展開ですが、心ほんのりと温かくなれるヒューマンドラマです。親子で、兄弟で、大切な人と、一人でも、どうかこの作品をご覧になられて、忘れたふりをしてた自分の課題に向き合ってみてくださいね

ポイント

笑える度   ★★★
ファイト度  ☆☆☆☆
ほのぼの度  ★★★★
スッキリ度  ☆☆☆☆
感動度    ★★★★