作品名
「orange-オレンジ-」 ‘15年度作品
監督
橋本 光二郎
出演
- 土屋 太鳳
- 山崎 賢人
あらすじ
松本に住む高校生 高宮菜穂(土屋 太鳳)のクラスに、東京から転校生がやってきた。彼の名は成瀬翔”かける”(山崎 賢人)と言った。その直前、菜穂の処に手紙が届いていた。差出人は自分になっていて、そこにはこれから起こること、成瀬翔のことが書かれていた。
手紙に書かれていたことは、その通り、現実に起こった。書かれてあることは主に翔のことだった。こういうことがあるから、こうしてあげて欲しい、というような内容ばかりだ。
差出人は10年後の自分であった。自分が出来なかったことを過去の自分に託して手紙を送ってきたのだ。最初は信用していなかった菜穂も、その手紙の文字はどうみても自分だし、菜穂しか知らない事実もたくさん書かれていた。
菜穂は一人で苦しみながらも、未来の自分が望むように変えていこうとした。その菜穂に協力してくれる友人が出来た。その友人も未来の自分から手紙をもらったので、菜穂に協力することにしたのだ。
お勧めポイント
あなたに見せたい未来がある
あの時こうしたら良かった、と後悔することが多々あります。すぐに忘れられることであれば良いのですが、ずっと後悔し続けることもあります。この物語は引っ込み思案の女学生だった菜穂が26歳になって、どうしても変えたい過去のため、16歳の自分へ手紙を出します。それを読んだ過去の菜穂は、勇気を振り絞って未来の自分からのお願いを叶えていきます。
主演は朝ドラの土屋太鳳さんです。「まれ」ではこんな声だったかなと思いましたが、本作の特に独り言では、か細い今にも壊れそうな声が、主人公に良く似合っています。
「だめ」って最小限の言葉で自分の気持ちを打ち明けるシーンは涙が出ました。また花火のシーンも本当に良かったなとジーンときます。そして運動会のシーンは最高です。
「パラレルワールド」という説明があります。「どんなに進行形の今を変えても、既にその先の未来へ行っている人たちには影響を及ぼさない」という考えです。それを知っている未来の菜穂は、それでも過去の菜穂へ後悔しない道を教えていたのです。
夏も過ぎて行こうとしています。誰もが過ごした青春の1ページを、この作品で夏の余韻と共に楽しんでください。オレンジというタイトル通り、甘酸っぱい気分で一杯になりますよ。
ポイント
笑える度 ★★★
ファイト度 ☆☆☆☆
ほのぼの度 ★★★★★
スッキリ度 ☆☆☆
感動度 ★★★


