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No.589 この町にいます

作品名

「この町にいます」 ‘06年度作品

監督

けんもち聡

出演

  • 神藤 彩子
  • 小島 英樹

あらすじ

 中島(小島 英樹)は桐生でパブを経営している。6年前に東京から故郷に戻って実家の店を引き継いだのだ。
 
 お人好しで仕事ばかりの毎日を過ごし、結婚とは程遠い生活をしている兄の存在を、保育士をしながら店を手伝う妹の愛子(神藤 彩子)も気にしていた。気にするのはそれ以外にも理由があった。
 
 ある日、中島の処にお見合い話が舞い込んだ。相手は東京から故郷に戻ったばかりの美加という女性だ。東京ではクラブで働いていたという。
 
 中島の素朴さに美加は好感をもった。待ち合わせの喫茶店で少し話をした後、気軽に話が出来るようにと河原でビールを飲むことを提案した。そこでお互いの話をしたが、似たような恋愛だったのが判った。
 
 美加には弟の隆がいた。隆は中島の店でコンパをして騒ぎ、愛子にドヤされたことがあった。美加たちがお見合いで話をしている間、隆と愛子も別行動でお互いの話をした。

お勧めポイント

 恋じゃなくて愛が必要
 
 「ここに、幸あり」のけんもち聡監督のヒューマンドラマ作品です。
 本人たちや隆・愛子の話を総合するとお互いの境遇が良く理解できます。それぞれの立場で選択した人生であることが判ってきます。
 
 どちらも東京から故郷の桐生に戻ってきたのですが、この町で暮らせることを喜んでいます。決して悲しんではいません。自分だったらこんな選択はできないかなと思います。真相を話していないのも本当に素晴らしい人たちです。
 
 1999年に店をやり始めた時に撮った記念写真が出てきます。そして2006年である現在に撮る写真に「良かったな」と心が温まります。それと1999年以前の写真にも愛を感じます。
 
 中島は緊張し過ぎる処があって、そんな時にする仕草に微笑んでしまいます。
 
 41分という短い作品ですので、登場人物の理解が出来た頃には終わってしまうのが残念です。ラストに流れる曲もゆるーい感じで温かく心を包んでくれます。ハートフルなピュアストーリーです。

ポイント

笑える度   ★★★
ファイト度  ☆☆☆☆
ほのぼの度  ★★★★★
スッキリ度  ☆☆☆
感動度    ★