作品名
「おみおくりの作法」 ‘13年度作品
監督
ウベルト・パゾリーニ
出演
- エディ・マーサン
あらすじ
イギリスのケニントン地区に住むジョン・メイ(エディ・マーサン)は公
務員だ。身寄りのない故人を見送るのが彼の仕事だ。ほとんどの場合、故人
の葬儀には誰も参列しないが、出来る限りの事を粛々とこなすのがジョンの
流儀になっていた。
しかしジョンの仕事ぶりは経費と時間を使い過ぎると、役所はジョンを突
然解雇することに決めた。
これがジョンにとって最後の仕事になる。それは彼のアパートの向かいに
住む、やはり身寄りのいない男を見送ることであった。彼の遺品を整理する
と、どうやら彼には娘がいたらしい。でも彼の近況をする人々は誰もそんな
話を知らなかった。
ジョンはちょっとした手掛かりから故人の親類と言える人たちを探した。
それは根気のいる、仕事だからでは済まされない作業であった。
お勧めポイント
判っている人は、ちゃんと見てくれています
タイトルから邦画の「おくりびと」を連想する人も多いと思います。本作
の主人公も正に「おくりびと」の主人公に似た粛々と仕事をこなしていく人
です。
物語の前半は、生真面目な仕事ぶりに、ちょっと退屈してしまうかもしれ
ませんが、彼の天職だと信じて疑わない展開です。彼を評価する人はほとん
どいないのに、遺品から故人を悼んで、出来る限りの見送りをしてくれます
。
感情の起伏を感じられない人と思っていましたが、物語が進むうちに、彼
の人間らしい側面が見えてきます。中にはあんなことまでやる人だと思えな
かったシーンもあり、微笑んでしまいました。
さて、いつも悩むことですが、お話ししたいことを素直に書くと、すなわ
ちネタバレにしかなりません(汗)。これが歯がゆいところです。
物語は粛々と進んでいきます。しかしラスト少し前に、あっと驚く展開に
驚かされ、続いて悲しくなり、ラスト3分(エンドロールを除いたらほとんど
最後ですが)は、嬉しくて涙が止まらなくなりました。
こうでなきゃ神様は粛々と仕事をしていないのではないかと疑ってしまい
ます。
どうぞこの週末は本作を粛々と味わてみてください。
ポイント
笑える度 :★★
ファイト度:☆☆☆
ほのぼの度:★★★★
スッキリ度:☆☆☆
感動度 :★★★★★


