作品名
「傷だらけのふたり」 ‘13年度作品
監督
ハン・ドンウク
出演
- ファン・ジョンミン
- ハン・ヘジン
あらすじ
テイル（ファン・ジョンミン）は高利貸し屋のチンピラだ。荒っぽい取り
立てで社内でも一目を置かれている。そうかと思えば、優しい一面も見せる
。
今日の取り立ては昏睡状態で入院中の男だ。部下と共に病室に押し掛けた
テイルは、ベッドのまま病室から追い出そうとした。それを止めたのは娘の
ホジョン（ハン・ヘジン）だった。テイルの強引な取り立てに、とうとう連
帯保証に署名してしまった。
テイルは偶然町でホジョンを見掛けた。彼女は銀行で働いているようだ。
その翌日銀行に現れたテイルは、ホジョンに取引を持ち掛けた。自分と何度
か昼休みの1時間、デートしてくれたら借金をチャラにするという内容だ。
最初は拒否したホジョンだったが、借金を返す当てもなく仕方なく条件を
のむことにした。最初は一緒に食事をしても口にしなかったホジョンだが、
徐々にテイルの優しい面を知るようになった。昏睡状態の父親に朗読したり
、取り立て相手に猶予を与えたりしているのを知った。
徐々に二人は接近した。このまま幸せな日々が続くと思われたが、事件が
発生した。
お勧めポイント
お前のためにできること
韓国発のラブロマンスです。韓国作品でチンピラが出てきたら、ちょっと
血生臭いシーンがあるのが難ですが、主人公の純情さには共感します。
まるで高校生のような純情さです。昼休みに何度かデートすればチャラと
いう約束ですが、その実績を証明する書面が、朝の体操参加シートのような
紙です。おまけにその紙には似顔絵が描いてあったりします（笑）
幸せな日々が訪れたように見えましたが、主人公に大きな問題が発生しま
す。その時も周りを気遣うテイルの姿に同情しました。誰もテイルの状況を
知らずに終わるのかと思いましたが神はちゃんと見てました。一人で悩んで
いるテイルに優しく女神が微笑みました。それを知った時は涙が出ました。
主人公には兄がいるのですが、この二人会えば喧嘩が絶えません。でも本
当はお互いを大切に思っているのが判るシーンも感動します。そして主人公
が痴ほう症気味の父親の足を揉むシーンも良いです。「何もかも忘れても俺
が足を揉んだことがあるのは覚えておいてくれよ」とつぶやきます。
主人公の優しさが一番分かるのはホジョンの父親の通夜に現れて、ホジョ
ンが一人で通夜を過ごすのを憐れみ、知り合いに声を掛けてお通夜を賑やか
にしてくれるシーンです。
ここまでずっと優しい逸話ばかりでした。でも物語が終わってみれば、み
んな優しい一面をもった人ばかりだったと気づくと思います。
まだまだ新作扱いですが、哀愁漂う秋のにおいがする本作で、心から温め
てもらえたらと思います。
ポイント
笑える度 ：★★
ファイト度：☆☆☆
ほのぼの度：★★★★
スッキリ度：☆☆
感動度 ：★★★
