配信

No.565 サッドティー

作品名

「サッドティー」 ‘13年度作品

監督

今泉 力哉

出演

  • 岡部 成司
  • 内田 慈
  • 阿部 隼也
  • 永井 ちひろ

あらすじ

 売れない作家の柏木(岡部 成司)は昼と夜で二人の女性を掛け持ちしてk
暮らしている。女性たちに気づかれていないと思っているが、女たちはそれ
ほどバカではない。しっかり気づいているが、それを柏木に言わないだけだ
った。
 
 柏木の友人である朝日(阿部 隼也)は、元アイドルを一途に追いかけて
いる。10年前に突如引退したのだが、それから毎年引退した日には思い出の
浜辺に出掛けて一人セレモニーをするほどだった。
 
 朝日は柏木を責めた。二人の女性を悲しませるような行為をいつまで続け
るのだと。逆に柏木は言った。引退したアイドルをいつまでも苦しめるよう
な行為をずっと続けるのかと。
 
 朝日が今でも自分のことを思ってくれているとネットで知った元アイドル
の夏(内田 慈)は、結婚を機に朝日が毎年訪れる浜辺に行くことにした。
朝日に会い、新しい恋に踏み切ってくれるように告げることを決意した。同
僚の夕子(永井 ちひろ)と後輩の園子に付き添われ浜辺に出掛けた。
 
 柏木らも知り合いの棚子と柏木の友人早稲田と共に浜辺に出掛けることに
なった。
 
 時を同じくして無関係な人々が浜辺に集まることになったかに思えたが、
実は彼、彼女らは多かれ少なかれの縁で繋がっていた。
 
 

お勧めポイント

 「ちゃんと好き」って、どういうこと?
 映画専門学校「ENBUゼミナール」が制作した劇場作品です。
 
 たくさんの男女が登場します。注意深く見ると、それぞれ無関係のようで
実は関係があります。絡まった糸という表現がぴったりです。その糸がどの
ように絡まっているのかが、物語が進むうちに明らかになっていきます。最
後は修羅場が待っている予感がありましたが、それほどでもなかったです。
 
 二股をかける男をどう思われますか?この作品では男だけでなく、女性に
もそういう人が登場します。私はこの種の人は無責任なだけだと思っていま
したが、本作での言い分には一理あると思いました。でもいつかはどうにか
しないといけないことですね。本作のテーマになっている「ちゃんと好きっ
てどういうこと?」を考えてしまいます。
 
 本作とほぼ同時期に「恋の渦」という作品も上映されました。こちらも男
女の入り乱れた恋愛を描いた作品です。「サッドティー」が醤油系男女を描
いた作品なら、「恋の渦」はドロドロとしたソース系男女が描かれています
。私には偶然見てしまった友人の宝箱のように思えました。こんな物が入っ
ているのかと取り出す度に驚くばかりです。途中から罪悪感よりも興味本位
が主導権を取ってしまいます。その分、判りやすい作品ともいえますので、
「恋の渦」の方も観てみてください。
 
 男女って本当に難しいですね。周りから分からない以上に本人たちも分か
らないことだらけです。本作はメモを取りながら御覧になられた方が良いか
もしれません。ほとんどの登場人物はどこかで繋がってきますから(笑)世
間は狭いということです(汗)
 
 どうぞこの週末はこの作品を楽しんでください。

ポイント

笑える度 :★★★
ファイト度:☆☆☆
ほのぼの度:★★★
スッキリ度:☆☆
感動度  :★