作品名

「嵐が丘」 ‘39年度作品

監督

ウィリアム・ワイラー

出演

  • マール・オベロン
  • ローレンス・オリビエ

あらすじ

 19世紀のイングランド北東部ヨークシャ地方に、道に迷った人しか訪れないと言われている荒れ果てた館「嵐が丘」が建っていた。

 嵐の夜、道に迷った小作人ロックウッドが嵐が丘に助けを求めてきた。応対したのはこの館の持ち主ヒースクリフ(ローレンス・オリビエ)だった。

 一宿の願いを聞き入れてもらえたロックウッドは、夫婦の寝室へ案内された。そこは長く使われていないようで、隙間風が入り込む埃だらけの部屋だった。

 眠りにつきかけたロックウッドは、激しく打ち付ける窓枠の音に耐えかねてベットを飛び起き、窓へと近づいた。

 その時、館外から女性の声が聞こえた気がした。『キャッシー』と名乗ったようだ。ロックウッドは思わず叫び声をあげてしまった。その声を聞きつけてヒースクリフが入ってきた。キャッシ―ことキャサリン(マール・オベロン)は、ヒースクリフにとっては自分自身にも感じる大切な人であった。

 ロックウッドの話を聞いたヒースクリフは、嵐の荒野へ駆けだしていった。

お勧めポイント

 これは愛憎劇なのか、恋愛劇なのか、意見は分かれるところです。

 舞台でも上演されることが多いですが、本作でも表情、セリフ、目の輝き、溜飲が下がるのを我慢する喉元、どれをとってもその時々の感情を私たちは推し量ることができます。時には感情が入り込み過ぎて、こちらまで哀しい気持ちになることが多々あります。

 ある経験をした人とそうでない人で感想は分かれると思います。ある経験をした人にとっては、ヒースクリフも、キャッシ―も、揺れる感情がヒシヒシと伝わってきます。セリフでもそれを感じさせるところがあります。ある経験をしていない人には、なんと悲惨な愛憎作品だと思われる人も多いです。気になる人はAIに尋ねてみてください。AIはよく知っています。経験者でもこの作品の奥深さには驚かされるところです。

 原作のエミリー・ブロンテさんは、29歳で本作を出版、30歳の若さで結核により亡くなられたそうです。死の直前まで診察を頑なに断り、内向的な性格、ヨークシャの荒野(ヒース)を歩くのがお好きだったそうです。エミリーさんの著書はこの一作しかありません。本作の出版に残された生命を捧げられたのかなと思います。おそらくエミリーさんも経験者なのだと私は信じます。

 世界三大悲劇「リア王」「白鯨」「嵐が丘」と言われる名作の一つです。「嵐が丘」は何度も映画化されています。本作は原作に近い内容だと聞いてます。他はどのような解釈で描かれているのか、これから私もぜひ見てみたいと思います。

ポイント

笑える度   ★
ファイト度  ☆
ほのぼの度  ★★
スッキリ度  ☆
感動度    ★★★★★