No.732 真珠の耳飾りの少女
「真珠の耳飾りの少女」 ‘03年度作品
ピーター・ウェーバー
1665年、オランダのデルフトが舞台。
グリート(スカーレット・ヨハンソン)は、画家のフェルメール(コリン・ファース)に住み込みの使用人として雇われた。グリートの仕事は、家事手伝いで、他にも使用人が同居していた。
奥様から主人の仕事部屋を清掃するように指示された。制作中の絵画を見てグリートは心を奪われた。その美しい色彩に興味を持った。同時にフェルメールもグリートの豊かな美術センスに興味を示した。
フェルメールは絵画の手伝いをグリートに任せた。もっともこれは奥方には秘密にしていたが、やがて公然秘密となった。フェルメールの絵画は一家の貴重な収入源だ。
フェルメールの絵を買ってくれるパトロンから新作の要求が出た。それはグリートと自分をモデルにした絵画だ。先の使用人はモデルとして華やかな衣装を身にまとい、気づけばそのパトロンに汚されてしまったのを、グリートは知っていた。
フェルメールの才能と芸術を愛する少女グリートは、その期待に応えるため、欲望渦巻く世界に身を委ねることになっていく。
『青いターバンの少女』、『ターバンを巻いた少女』という絵画は多くの人が分かります。少なくともこの絵画をどこかで見たことがあると思います。
でも作品の少女は誰なのか?どういう理由でこの作品が作られたのか?この少女の表情は何を意味しているのか?は、いくつかの説がありますが、真実は誰も分かりません。
この絵画の秘密を『真珠の耳飾りの少女』というフィクション小説で2000年に出版されました。本作はこれを元に2003年に制作されました。この小説のヒット以降、この絵画の呼び名は『真珠の耳飾りの少女』が一般的になりました。
謎多きこの絵画を、このフィクションに合わせて(映画と小説では違っているところがあります)、どういう背景があったのかを垣間見れるのは楽しいです。2026年に日本にこの絵画がやってきますが、この物語を知ってから観ると、今までとは違う想いが浮かんできそうです。
肖像画の主人公役にスカーレット・ヨハンソンさんが演じてますが、この名前を見ただけで「肖像画の少女にそっくりだ」と驚きました。物語では少女らしい質素な装いから始まり、ターバンの少女になるまでの移り変わりが丁寧に描かれています。彼女に何があったのか、そのリテールを知ること、そしてエンディングを観ること、近世を知る上でも、『真珠の耳飾りの少女』を観る上でも、大切なことを教えてもらえます。
笑える度 ★
ファイト度 ☆☆
ほのぼの度 ★★
スッキリ度 ☆
感動度 ★★★★
