作品名
「ここに、幸あり」’03年度作品
監督
けんもち 聡
出演
- 高瀬 アラタ
- 須田 邦祐
あらすじ
役者を志す加藤(高瀬 アラタ)は、なかなか目が出ない。しかも自分よ
り演技力がないと思っていた若手に先を越された。おまけに九州の離れ島に
住む芸大受験生の演技指導をやらされるハメになってしまった。
しかたなく出かけたその島で、一人のシャイな青年(須田 邦祐)が加藤
を出迎えた。さっそく演技指導を始めるが、演技の基本が全く出来ていない
有り様だった。それでも手を抜くことなく演技の厳しさを教え込もうとする
加藤に、青年はマイペースを守り続けた。そればかりか加藤の方が間違って
いるとさえ言い出した。
しかし、青年や島の人々と交流していくうちに、加藤の胸の中に蓄積して
いたわだかまりが消えていくのを感じ始めた。
お勧めポイント
ほのぼのとしたヒューマンドラマです。
自分が生きている世界が絶対だと思っていても、実はそうとも言えない場
合があります。ちょっと肩の力を抜いて考えてみたら、今までとはまったく
違う考えが浮かんでくることがあります。この作品は、正にそれを映像化し
たようなものです。
舞台になっている島では、誰かと争いになった時、まず相撲をとってから、
本音で話す慣わしがあります。本音で話し合える素晴らしさをうまく伝えて
くれます。また、土俵の俵の端から端まで何歩なのかを、この作品で知りま
した。
主人公の加藤以外にも、町からやってきた写真モデルが描かれています。
彼女もカメラマンとギスギスした関係のまま仕事を続けていき、どこかに憤
りを感じてしまいます。そんな彼女も、一人、島に残ってから、徐々に忘れ
ていたものを思い出してきます。
「こんなはずでは」と思う事がある方、この作品をボーと御覧ください。
きっと忘れかけた何かを思い出させてくれますよ。
ポイント
笑える度 :★★★
ファイト度:☆☆☆☆
ほのぼの度:★★★★★
スッキリ度:☆☆☆☆
感動度 :★★


