作品名
「スライディング・ドア」’97年度作品
監督
ピーター・ハウイット
出演
- グウィネス・パルトロー
- ジョン・ハナー
あらすじ
ロンドンの広告代理店に勤めるヘレン(グウィネス・パルトロー)は、ち
ょっとしたことから会社をクビになる。寂しくエレベータに乗ったヘレンは、
彼女が落としたイヤリングを拾ってくれたジェームズ(ジョン・ハナー)の
冗談にも耳を傾けず、地下鉄へと向かった。
** もし、地下鉄に乗れたなら **
あと一歩というところで地下鉄のドアは閉まってしまった。しかたなくヘ
レンはタクシーで帰ろうとしたが、ひったくりに遭遇し、顔を負傷した。傷
の治療の為、病院へ拠ってから帰路についた。夫ジェリーは浮気の直後だっ
たが、何食わぬ顔でヘレンを慰め、バーへ自棄酒を飲みに誘った。
** もし、地下鉄に乗れなかったなら **
間一髪、地下鉄に乗れたヘレンの隣には先ほどのジェームズが偶然座って
いた。相変わらずしゃべり続けるジェームズをあしらい、家に着いたヘレン
は、浮気している夫ジェリーを発見した。家を飛び出したヘレンは、行きつ
けのバーで自棄酒を飲んだ。そこへ現われたのは、先ほどのジェームズであ
った。
お勧めポイント
「もし、あの時」と思う事が皆さんも何度か有ったと思います。この作品
は、実際には経験できない、「もし、あの時」という選択で、どちらの道を
歩んだかによって、その後の人生がどのように変わっていくかを見せてくれ
ます。
話は両方の道を交互に進めていくので、主人公ヘレンの髪型をショートと
ロングと変化をつけてくれる親切な脚本です(笑)。
主演のグウィネス・パルトローは、以前ご紹介した「エマ」でもお馴染み
です。ちょっと神経質そうな表情がよく似合う女優です。男優には、「フォ
ー・ウェディング」でゲイ役を演じていたジョン・ハナー。この人も今回の
役はよく似合っています。また、ヘレンの夫が浮気する相手は「氷の微笑」
に出ていたジーン・トリプルホーン。この作品でも悪女ぶりを発揮していま
す。
藤子・F・不二雄さんの作品に「未来の想い出」というのがあります。主
人公は人生を繰り返すことが出来、何度も同じ選択肢に直面し、その度に違
った道を歩むことになります。ここでも「もし、あの時」という題材から色々
な事を考えさせられます。
今回の作品のラストは、二通りの終わり方があります。どちらの道を選ん
だ方がヘレンは良かったのでしょう。この答えに正解はありません。一人一
人がどう考え、何を信じていくかによって違ってくると思います。また、選
択は毎日、あらゆるところでしていることですから、これらの何気ない選択
でも、後で考えると、実は大きな人生の分岐点になっていることもあります。
そういうことからも「一期一会」を大切にしたいと思います。
さて皆さんは、この作品を観て、どのように感じられますか?
ポイント
笑える度 :★★★
ファイト度:☆☆☆
ほのぼの度:★★★★
スッキリ度:☆☆☆
感動度 :★★★


