No.717 カイロの紫のバラ
作品名
「カイロの紫のバラ」 ‘85年度作品
監督
ウディ・アレン
出演
- ミア・ファロー
- ジェフ・ダニエルズ
あらすじ
大恐慌時代のニュージャージ州で、セシリア(ミア・ファロ-)は、レストランで働いていた。夫は失業中で、低賃金のセシリアの収入だけが日々の糧だ。
夫は仕事を探すでもなく、もっとも飲んだくれの夫を雇うような店は、どこにもないだろう時代だった。おまけに毎日のように商売女と遊ぶ。セシリアの稼いだお金で。
今日はレストランを解雇されて悲しむの中、映画館にやってきた。この日で5回目の鑑賞になる『カイロの紫のバラ』という作品だ。他に娯楽もないセシリアにとって唯一の寛げる場だった。
スクリーンではトム・バクスター(ジェフ・ダニエルズ)が、見慣れた演技を、聴きなれた声で、覚えてしまいそうなセリフを語っていた。
突然トムが話しかけてきた。セシリアに。これはあり得ないと思いながら、会話は続いた。
次の瞬間、スクリーンからトムが飛び出て、セシリアと共に劇場から逃げ出した。トムはセシリアに一目惚れしたそうだ。
重要な役者がいなくなった『カイロの紫のバラ』は、物語を進めることが出来ず、残された役者だけで場を繋いでいた。当然、観客からはクレームが殺到し、スクリーンの内と外で言い争いが始まった。
トムの失踪話は、町では有名になり、制作会社にもクレームが伝えられた。慌てた制作会社は、トム役の俳優ギル・シェパード(ジェフ・ダニエルズ)を町へ派遣した。
お勧めポイント
ウディ・アレン監督のファンタジーコメディ作品です。
1シーンだけスクリーンから抜け出すという展開はありました。この作品ではそれがすべての物語の始まりです。モノクロ作品からトムが抜け出てきた途端、天然色のトムが登場するのは感動します。さらには婚約者だと言ってセシリアを連れてトムがスクリーン内へ戻り映画に参加するシーンは、なんでもありなのかと笑いました。
スクリーン内と外での会話の数々も笑えます。トムがいないと物語を進めることが出来ないからとスクリーン内で寛ぐ俳優たちと、それを人間観察だと楽しんで観てる観客にも笑えます。
さらにトムを演じたギル・シェパードまで町へやって来て、セシリアと出くわしてしまうから話は複雑です。セシリアの夫も浮気だと騒ぎ始めます。
トムは『カイロの紫のバラ』の名前と役柄をもった人、ギルは俳優として生きてきた人間、セシリアにとっては見た目も声も同じだが、今までの人生がまるで違うトムとギルではセシリアへの接し方にも違いがあります。
セシリアはスクリーンの中で生きているのではなく、実世界を生きている人間だということを忘れるわけにはいきません。どんなに相性の良い人だとしても。
セシリアはどんな道を選ぶのでしょうか?そしてその結末は?
乙女心をちょっと分かった気がします。どうぞ楽しんでくださいね。
ポイント
笑える度 ★★★★
ファイト度 ☆☆☆
ほのぼの度 ★★★★
スッキリ度 ☆☆☆
感動度 ★★★★


